京都ひろくに屋通信7月号
うだるような暑さが続いている京都。鴨川を渡るときほんの少しだけ川風を感じ、ひと時の涼を楽しんでいます。
3年ぶりに山鉾巡行が行われた祇園祭。沢山の人が見守る中、お天気にも恵まれて無事巡行。厄病退散を願います。
前祭巡行:長刀鉾(7/17河原町御池交差点で撮影)
後祭巡行:196年ぶりの復活、鷹山(7/24河原町御池交差点で撮影)
無事辻回しを終えた時、拍手と歓声が上がっていました。
前祭の山鉾の配置図と巡行経路
後祭の山鉾の配置図と巡行経路
祇園祭とは大きく分けて八坂神社主催の神事 「神輿渡御」と山鉾町が主催する「山鉾巡行」の祭行事となります。私はコロナ禍の前は提灯に明かりが灯った頃、山鉾見物がてら粽を買いに行くのがお決まりのコースでしたが、八坂神社で行われる御神輿に御神霊を移す神事「宵宮祭」を知り、初めて足を踏み入れることにしました。
【宵宮祭】
八坂神社(7/15撮影)
7月15日の夜8時から八坂神社境内で行われた「宵宮祭」。御神霊を本殿から御神輿3基に移すあいだはすべての灯が消され、写真、ビデオ撮影も禁止。南側にある南楼門も閉じられ暗幕が掛けられました。暗闇の中、ホーという声とかすかな鈴の音と共に白い布に囲われた御神霊が神職の方によって運ばれてきました。暗闇ということもあり、終始厳かな空気に包まれていました。
御神霊が移されたと同時に冷たい風が吹き、大粒の雨が降り出しました。目に見えない存在に護られている感じがして自然と感謝の気持ちが沸き上がってきました。
御神霊が移された後の御神輿
何十年も祇園祭を見てきましたが、大切な芯の部分に初めて触れたような気がしました。まだまだ知らない京都、好奇心が尽きません。
御神霊が通られた跡
【神幸祭】
御神霊が移された御神輿3基は7月17日前祭山鉾巡行の後、16時頃八坂神社を出立し、今年は各町内を廻らず短縮経路で御旅所へと運ばれました。
7/17~7/24まで御旅所に鎮座
【還幸祭】
7月24日後祭山鉾巡行の後、18時より御旅所に鎮座されていた御神輿3基が八坂神社へと出立します。
四条通を通って御神輿3基が八坂神社石段下に到着したのが20時。すごい熱気です。
3基の御神輿が八坂神社の境内に戻ってきたとき、宵宮祭の時と同じ冷たい風が吹き抜けました。目に見えない何かが動いていることを実感しつつ、再度疫病退散を願いました。
京都の暑い夏はまだまだ続きます。
博國屋の手元供養
京都の樹木葬
滋賀県の櫟野寺樹木葬 櫟苑(らくえん)