京都ひろくに屋通信12月号
今年も早いものであと10日ほどとなりました。日に日に寒さが厳しくなってまいりましたが、人の流れは徐々に戻ってきており、京都市内はたくさんの人々で賑わっています。
京都南座(12/9撮影)
四条大橋の東側にあります南座では京の年中行事、吉例顔見世興行の招きが飾られ、一気に華やいでまいりました。各所でコンサートやイベントも開催されるようになり、そのうちの1つ、平安神宮で初めて開催されている「NAKEDヨルモウデ平安神宮」(*1)に行ってきました。光と音のアートで彩られた平安神宮を夜に参拝をする体験型イベントは早朝参拝とは全く違うものでした。
慶天門横の入り口から入ると想像以上の暗闇の世界が。照明は極力少なく手渡された提灯(灯はLED)で足元を照らしながら本殿へと進んでいきます。入場者が持つ提灯の灯がランダムに揺らめいて幻想的。夜はこんなにも暗かったんだと漆黒の闇に包まれて気づく。
最先端の技術で照らし出された庭園の景色は不思議と懐かしく、THE 日本と云う感じ。行ったことのない竜宮城に迷い込んだような錯覚に陥りました。
好評につき来年1月6日~16日まで開催日の延長が決まりました。(12/15撮影)
今回は年の瀬に多くの人で賑わう錦市場をご紹介いたします。京都の中心部、四条通の1本北の道、錦通り。東は寺町通から西は高倉通りまでの390mに渡る商店街を錦市場と云います。
その歴史は、この地に市場が立ち始めた平安時代の頃と云われています。その後、江戸幕府が1615年、京都で公認した市場の一つが魚市場である錦の店(のちの錦市場)でした。錦市場が発展した理由として恵まれた地下水が魚の保存に適していた事と、地理的に御所への納入が便利であった事があげられます。現在も多くの鮮魚店があります。
江戸時代の画家、伊藤若冲(*3)は錦市場の青物問屋「枡屋」の長男として生まれる。40才の時お店を弟に譲り隠居。現在「枡屋」はありませんが、錦市場西の入り口付近の生家跡にモニュメントがあります。
(*1)「NAKEDヨルモウデ平安神宮2021」
会場:平安神宮
会期:2021年12月15日(水)~12月30日(木)
2022年1月6日(木)~1月16日(日)
時間:17:30~21:30(入場は20:50まで)
HP:https://yoru-mo-de.naked.works/heian-jingu/
(*2)錦市場
住所:京都府京都市中京区西大文字町609番地
電話:075-211-3882(京都錦市場商店街振興組合)
(*3)伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)
1916年、京都生まれ。無名に近かった日本画家ですが、2000年京都国立博物館にて没後200年を記念して開催された「若冲展」で爆発的ブームが起こり現在に至る。
博國屋の手元供養
京都の樹木葬