京都ひろくに屋通信9月号

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大河内山荘庭園

初秋、渡月橋から沈む夕日を見た時の遠い記憶。黄金に輝く山々の景色はこの世の物とは思えない美しすぎて畏怖すら感じたことを思い出します。


嵐山・桂川

そんな嵐山に魅せられ小倉山麓の土地を手に入れた昭和の映画俳優:大河内傳次郎氏(1898-1962)。此処に山荘を建て、30年の歳月をかけて自ら庭園を作り上げました。(現、大河内山荘庭園)


大河内山荘庭園(大乗閣)

今回は京都の数ある観光名所の中で私がお薦めする訪ねてよかった満足度№1の名所、大河内山荘庭園をご案内させていただきます。通常なら観光客で賑わう嵐山、嵯峨野界隈の竹林の道をしばらく歩いたところに山荘はあります。

野々宮神社の横の道の、現在はほとんど観光客がいない竹林は昼間でも薄暗く怖いくらいの静寂に包まれていました。

野々宮神社からは10分くらいでしょうか。大河内山荘庭園に到着。緩やかな坂を上っていくと大乗閣(※)の屋根が見えてきました。
※写真右 大乗閣の入口(中門)


大乗閣

※大乗閣とは、日本の伝統的な民家の様式を複合させた大河内氏が構想した建物。氏は1941年から晩年までここで過ごしました。

大乗閣からは遠く東山や比叡山を望むことができ、背景には嵐山がそびえ立つ。東と西の山並みが同時に眺めることができる何とも贅沢な空間になっています。

順路に沿って歩いていくと、落葉ひとつない美しい苔庭の先に茶室・滴水庵があります。大河内氏の映画の共演者たち、高峰秀子、片岡千恵蔵、山田五十鈴、京マチ子らが山荘に招かれたとのこと、此処で静かな時の流れを楽しんだことでしょう。

美しく掃き清められた回遊式庭園を順路に沿って巡っていると、歩いているだけで心身ともに清められていく感じがしました。庭園の順路はまるで道先案内人のようで、うっそうと茂った木々の薄暗い空間を抜けると遠く保津峡を見渡せる開けた場所にでたり、しばらくホッと休んでいると虫に刺されたり、上り坂もあれば下り坂もある。作庭に一生をかけて取り組んだ大河内氏。この庭は氏の人生そのものを目に見える形で現したものなのかもしれません。その空間にお邪魔させていただき、ありがとうございます、と感謝の気持ちが自然と湧いてきました。


大河内傳次郎

1898-1962

大河内傳次郎氏は福岡県の生まれ。大阪商業学校卒業後、東京銀座の明治屋に入社。1923年26才の時に関東大震災に遭います。世の無常を感じ宗教書を読みあさる日々を送るようになります。この時の体験こそが氏に山荘を創らせたのです。後に大スターとなった大河内氏は嵐山のこの地を1931年に得ると鎮魂の為、一番最初に「持仏堂」を建てたと云われています。

文学に興味があった大河内氏は1925年俳優養成所に入所し、初めは脚本を書いていましたが張りのある声が注目され舞台に立つことを薦められる。次第に映画に魅力を感じ始め1926年日活大将軍撮影所に入社。同時に入社した伊藤大輔監督とのコンビで「丹下左膳」「国定忠治」「机龍之介」等次々とヒットをとばし時代劇映画の一時代を築いた。1937年日活から東宝に移り「ハワイ・マレー沖海戦」「怒りの海」など現代劇にも出演。戦後は黒澤明監督「わが青春に悔いなし」など黒沢映画にも出演する。「赤い影法師」が最後の映画となる。晩年、どんな小さな役でも最後まで映画に出続けられたとのことです。


虫の音しか聞こえない静かな空間。此処で日々祈っておられたのかと思いを巡らせていると黄色の蝶が舞ってきました。光を放ってとても美しかったです。

*大河内山荘周辺地図
Googleマップで見る

*大河内山荘HPアドレス
https://oniwa.garden/okawachi-sanso-garden/

【大河内山荘庭園】
住所:〒616-8394 京都市右京区嵯峨小倉山田渕山町8
電話番号: 075-872-2233
定休日:年中無休
開催時間・営業時間:9時~17時
料金:一般・高校・大学生 1,000円 小・中学生 500円(抹茶付き)   

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